トプコンとオートデスク、BIM分野で提携へ

2012.12.06

株式会社トプコン(本社:東京都板橋区、取締役社長:内田憲男)の100%米国子会社であるトプコン・ポジショニング・システムズ社(TPS社)は、米国・オートデスク社(NASDAQ:ADSK)※1と、ビルディング インフォメーション モデリング(BIM)※2事業において包括的な業務提携を行うことで基本合意に至りました。

【業務提携の背景】
オートデスク社は3DデザインCAD、エンジニアリングに関わるソフトウェアのリーディングカンパニーです。AutoCADに代表されるCADソフトウェア製品を主力とし、世界で初めてPC上で稼働するAutoCADをリリースし世界の市場を席巻、現在も圧倒的なシェアを誇っています。
建築プロジェクトの企画段階では、これまで図面を元に関係者間でコミュニケーションが行われてきましたが、2次元の図面では人により理解が異なり、実際に完成しないとわからない、というケースが少なくありませんでした。

この課題に対応するため3次元データとデータベースを利用したBIMが急速に拡大しつつありますが、こうした新たなソリューションに対応するソフトウェアや計測用センサー、より効率的な運用を実現するワークフローの提案やユーザー教育への需要が高まっています。

オートデスク社とTPS社は、長期にわたり開発パートナーとして協力関係にあり、多大な相乗効果を実現してきましたが、今回の提携により、建築業界をはじめBIMを必要とされるお客様に、計測と管理、屋外作業から屋内作業に至るまで、効率的で一貫性のあるシームレスな作業フローを提供することが可能になり、今後一層の需要拡大が見込まれるBIMデータの生成、維持・管理を簡単にする利便性の向上を目指します。

【業務提携の内容】
初期段階では、まず、設計・建設のプロフェッショナル向けサービスおよびソリューションにおける相互運用性を高めるために協力します。オートデスク社のAutoCAD WS製品とトプコンの製品との連携性を高め、両社製品を組み合わせたソリューション提供の可能性をさらに模索します。

【今後の取り組み】
オートデスク社とトプコンは、今後、オフィス、webおよびモバイル端末といった多様なプラットフォームを通じ、BIMデータと建築・構造物との容易かつシームレスな同期ソリューションを実現すべく、密接に協力していきます。
また、TPS社は、BIM市場で今後3年間に100億円の売上を目指します。

※2 BIM
ビルディング インフォメーション モデリング(Building Information Modeling)は、 コンピュータ上に作成した3次元の建物のデジタルモデルに、コストや仕上げ、管理情報など属性データを追加した建築物のデータベースを、建築の設計、施工から維持管理までのあらゆる工程で情報活用を行うためのソリューションです。3次元モデルを使ったコミュニケーションにより、施工主へ説得力のあるプレゼンテーションや、関係者間でのイメージの共有ができ、作業効率の改善やコスト削減が図れるようになります。急速に需要が拡大しており、2020年には全世界で現在の約3.5倍、5,500億円程度まで市場規模が拡大するという見通しも出されています。
※1 オートデスク社
米国オートデスク社(NASDAQ:ADSK)は、1982年に設立された、3Dデザインソフトウェアを提供する世界的な企業です。製造、建築、土木、メディア&エンターテインメント産業を中心に、多岐にわたる顧客がアイデアの具現化や視覚化、シミュレーションにオートデスクのソフトウェアを使用しています。顕著な例として、アカデミー賞、視覚効果賞の受賞者にオートデスクの顧客が 16年連続で選ばれています。1982年、AutoCAD発表以来、世界の市場を対象に業界先進のデザインソフトウェアの開発に取り組んでいます。

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