高精度3次元データの収集、活用により 進捗管理・コスト管理・維持管理を推進する新製品3機種を発表

2014.12.15

株式会社トプコン(本社:東京都板橋区、代表取締役社長:平野 聡)は、BIM(Building Information Modeling: ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(Construction Information Modeling: コンストラクション・インフォメーション・モデリング)の普及を推進する新製品、リアルタイム3Dサイトマネジメントシステム「Sitelink3D」、モバイルマッピングシステム「IP-S3 HD1」、3D画像計測統合ソフトウェア「Image Master UAS」3機種を同時に発表しました。
設計のデジタル化が進み、国土交通省の提唱するCIMの活用による情報化施工が推進されるなど、調査/計画・設計・施工・維持管理の建設サイクルで、高精度3次元データの活用が加速しています。
今回弊社が発表する3つの製品は、この高精度3次元データ(3D)を効率的に取得、活用し、正確なスケジュール管理(4D)・コスト管理(5D)を実現し、かつ今後拡大が予想されるインフラストラクチャー等の維持管理(6D)業務にも対応するソリューションを提供するものです。

【各製品の主な特長】

■リアルタイム3Dサイトマネジメントシステム「Sitelink3D」

現在の日本の建設業界では、熟練技能者を中心に、労働力の不足が課題となっています。またCIM施工の発注が増加しており、3D-MC(3次元マシンコントロールシステム)による施工の自動化に加え、3次元データやネットワークを使った、施工現場の正確な進捗管理やコスト管理が求められています。そこで弊社では、このような声に応えるべく、インターネット経由で、施工現場での重機や測量作業者の位置を統合的に集約し、施工や現場の進捗管理を可能とした「Sitelink3D」を開発しました。

ウェブベースである本システムの最大の特長は、重機や測量機のデータコレクタに通信システムを搭載し、現場全体をリンクし一元管理することで、インターネット経由で事務所のPCやスマートフォンなどを使って、どこからでもリアルタイムに建機毎の施工状況や仕上がり度合いなどを確認できることです。
また、各重機や測量機がネットワークに繋がっていることで、設計変更があった場合など、事務所から最新の施工データを建機に配信、最新のデータをすぐさま共有でき施工することが可能となります。
Sitelink3Dは、施工現場の最適なスケジュール管理とコスト管理を実現し、利益の最適化をもたらすシステムです。

発売時期:2015年2月を予定
標準価格:オープン価格

モバイルマッピングシステム「IP-S3 HD1」

地図の作成やGISのデータ収集、施工現場の現況データ収集や地形シミュレーションなど、路線的に広がるエリアを3次元化する場合、走行しながら高精度な位置情報をもった点群データを取得するモバイルマッピングシステムが有効です。
また、社会インフラの維持管理業務では、従来は調査員が現地で直接検査して問題箇所を特定しておりましたが、高密度な点群データと写真によって、画像上で素早く正確に問題箇所の位置を特定可能なモバイルマッピングシステムの活躍が期待されます。

この度弊社では、これら業務をさらに効率化すべく、革新的なモバイルマッピングシステム「IP-S3 HD1」を開発しました。
本製品の特長の1つは、超コンパクトデザインです。GNSS受信機、レーザースキャナー、360°カメラなどモバイルマッピングシステムに必要なセンサーを、弊社従来機比約1/2の大きさにまとめました。コンパクト設計のメリットとして、1人で簡単に車へ搭載できることや、使用しない夜間時などに専用のキャリングケースに収納しておくことで、防犯にも役に立つことが挙げられます。
さらに、取得する点群の密度が従来機比5倍になりました。高密度な点群データにより、詳細でリアルな3次元形状を短時間で取得することが可能となります。

発売時期:2015年3月を予定
標準価格:オープン価格

■3D画像計測統合ソフトウェア「Image Master UAS」

近年UAS(Unmanned Aerial System)による空撮写真が話題となっております。上空からの空撮写真は広い範囲をまんべんなく写せる特徴があります。そこでUASによる空撮写真から、弊社の持つ画像処理技術を活用し3D点群を抽出するソフトウェア「Image Master UAS」を開発しました。

主な特長として、大量の空撮画像を自動解析する、新開発の画像処理エンジンを搭載しています。このエンジンによって、ペアとなる画像から標定点を自動抽出してステレオ写真を作成します。また、この新しい画像処理エンジンには、エッジマッチングと呼ばれる独自のアルゴリズムが搭載されています。この機能はステレオ画像から地形の変化点を自動的に抽出して、エッジとして認識する機能です。上空からの3次元データを取得できるソリューションは、現況測量はもとより、土木での出来形管理や維持管理、災害調査など、多岐にわたる分野で活躍が期待されます。

発売時期:2015年2月を予定
標準価格:オープン価格

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