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三次元測定システムMONMOS活用事例(NET1200)

日々の暮らしを支える、独自のノウハウと『MONMOS』の高精度計測

『MONMOS』を使って送電線鉄塔を精密に計測

株式会社ハイデックス・和島様は、北海道の地において、創業当初より蓄積した経験から、架空送電線路、地中送電線路の測量設計全般を得意とする測量会社である。特に送電線鉄塔の計測においては、独自のノウハウと、当社の『MONMOS』を使用した精密計測方法を確立し、業務を大幅に改善した実績を持っている。重要なライフラインである鉄塔の保守に『MONMOS』がどのように役立っているのか、同社代表取締役社長の和島英貴様にお話を伺った。
現地では、3DステーションNET1200とコントロールターミナルSDR4000で計測し、独自で開発したソフトウェアで最終成果を作成している。
「鉄塔基礎の不同変位が懸念される箇所に立っている鉄塔の健全性を把握するために計測しています。1年に計測する鉄塔の数は、全道にある鉄塔の約1%弱程度でしょうか。計測項目は、鉄塔自体のレベル(沈下)測定、鉄塔の4面と対角線の計測による形状変化、部材自体のゆがみ/たわみ、鉛直に立っているかなどです。計測の頻度は年1回だったり、3年や5年に1回だったりと、鉄塔によって違います。また、台風通過の後や大雪の後にも安全点検として測ることもあります」。
最近は近隣の開発、例えば近くに道路が建設される鉄塔への工事の影響についての確認もあるそうだ。
現地での作業は、測点となる部材やボルトに反射シートを貼り、鉄塔の中心に機械を据えて計測する。中心から見えない点、例えば外側にある測点は、2点ターゲットを使って計測し、また、どうしても測れない点があっても、2つの回転ターゲットで基準点を設け、座標のつなぎ計測で機械を移動しながら計測している。

精度・効率・コスト、すべての要素が従来方式を遥かに上回る

従来は沈下測定に自動レベルを、面や対角線の測定にはスチールテープを使用していた。この方法では、計測精度は観測者の熟練度に左右されやすく、1日に計測 できる鉄塔は部材のたわみを含めた総合的な測定では1基がやっと、人数も必要だった。そこで同社は、精密に効率よく計測する方法として『MONMOS』に 注目、北海道電力様へ積極的に提案を行い、業務を受注することとなった。従来方法と『MONMOS』の比較について伺うと、測定精度・作業効率・コスト、 全ての面で『MONMOS』を使った計測の方が断然優れているという。
「多少の慣れが必要ですが、『MONMOS』を使うことで、誰が測っても1mmの精度管理ができます。計測点の反射シートはそのまま貼っておけるので、一 度測った鉄塔の再測は非常にスピーディーに行え、総合的な計測でも1日に2基は確実に観測できるようになりました。観測人員も削減できますから、作業時間 も含め、計測のトータルコストは約1/3まで抑えることができます。また、従来は水糸など目視で判断するしかなかった部材のゆがみ/たわみを数字で確認で きるようになったこと、計測結果をSDR4000に蓄積させておくことで、前回測定との比較が、その場で簡単に報告ができることも魅力です」。
ノンプリズム測定も、作業の効率化に大いに貢献している。「鉄塔の鉛直度は、天頂部をノンプリズムでダイレクトに測定しています。それまでは、鉄塔の外側 2方向から計測しなければいけなかったので、非常に作業効率が上がっています。また、鉄塔から横に張り出した腕金の先端を直接測って周囲とのはなれを確認したり、電線をダイレクトに測って地表との間隔を確認したりするのにノンプリズム測定は大変便利です」。
最後に和島社長から今後の抱負について伺った。「今後も計測を通して北海道の電力の安定供給のお役に立ちたいと思っております。また、この優れた計測方法を、全国に広げていければと考えています」。

ユーザ名:株式会社ハイデックス・和島
使用機種: NET1200