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モバイルマッピングシステム活用事例(IP-S2 Lite)

IP-S2 Lite+GIS - 新たな発想が業務拡大をもたらす

新潟県長岡市の株式会社長測様は、1961年の創立以来、新潟県内を中心に測量・調査・設計分野を基軸として幅広く事業を展開してきた測量会社である。同社は、更なる事業展開を図り、多様化するニーズに応えるべくモバイルマッピングシステムIP-S2 Liteを導入した。

モバイルマッピングシステムの可能性に期待。

「新しい技術が持つ可能性に期待すると同時に、技術者としての好奇心から導入を決めました」と、導入の背景をお話しいただいたのは、同社代表取締役社長の吉澤隆(よしざわたかし)様。当時は作業マニュアルの試行が始まったばかり、同社としても具体的な活用業務は無い状態であった。しかしながら、同社の新技術の導入に積極的な社風と、これからのニーズを想像した結果、同業他社にない、新しい提案ができると踏んでの英断だ。さらに吉澤社長は続ける。「”3D画像と位置情報の融合”というIP-S2 Liteの特長は、特に当社の主力業務の一つであるGISへの活用に期待が持てたのです」

画像・動画の効果は想像以上。

IP-S2 Liteを実際に運用されている、同社測量設計課主任技師の徳永忠行(とくながただゆき)様に印象を伺った。今回使われた業務は、都市計画のための基盤情報として、建築物の高さなどを調査する業務だ。「今回の調査区域は約2km2、調査対象は1,000棟以上ありました。当初の予定ではレーザー距離計を使うことになっていたのですが、これでは現地調査だけでも相当な時間がかかりますし、その後の処理も大変です。そこで、発注者にIP-S2 Liteの使用を提案したのです。結果として、5日間の走行を含め、20日程度で街並み全体を3D空間情報化することができました。精度についても、レーザー距離計に比べても良いもので、十分満足しています」

成果物としては、紙図面とGISデータ。このGISデータには、属性情報に加え、IP-S2 Liteで取得した画像や動画も埋め込まれている。これらが、発注者から高く評価されているとともに、業務提案をも容易にしているという。吉澤社長から、「画像や動画は、特別なソフトウェアを使わずに誰にでも見ていただくことができますので、成果がイメージしやすいようです。提案時に、IP-S2 Liteで取得した画像や動画を含んだGISのサンプルデータをお見せすると、非常に好評。やはり、現地の状況、例えば樹木の生い茂り方など視覚に訴えることができますから、相手に響きますよね。また、短時間で調査が終わることも、発注者から高く評価いただくポイントになっています。今回の業務も、IP-S2 Liteを使うことについて、すぐに承認されました」
さらにもう1つ、画像の影響力について徳永様から、「地元の学校の課外授業で、IP-S2 Liteを紹介する機会があったのですが、学生たちは目を輝かせてデータに見入っていました。若い人たちに測量業へ興味を持っていただくといった意味でも、良いシステムなのかもしれません。3D画像の持つ表現力の凄さが改めて実感できました」

発注側からの新しい相談で事業が広がる。

IP-S2 Liteの導入は、同社にとって思いがけない効果をもたらしているようだ。「画像や動画の入ったGISデータを経験すると、発注側としてもいろいろと想像が働いてくるようです。今までとは違った調査の相談をされるようになりました。これらは測量業者としての経験だけでは出てこない新しい発想であり、我々も大いに刺激を受けます」と、吉澤社長。
最後にお二方から、今後の抱負について伺った。「測量機器は、急激に進歩してきています。今後はIP-S2 Liteだけでなく、例えば空中測量やレーザースキャナーなどの点群データと組み合わせた、更に発展させた3D空間が提供できるよう、研鑽を積んでいきたいと思います」

代表取締役社長
吉澤隆 様
測量設計課 主任技師
徳永忠行 様

※ i-Constructionは、国土交通省国土技術政策総合研究所の登録商標です。

ユーザ名:株式会社長測
URL:https://www.chosoku-survey.jp/

使用機種: モバイルマッピングシステム IP-S2 Lite
     


取材協力:金井度量衡株式会社
URL:https://www.kanai.co.jp/