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GNSS受信機活用事例(HiPerII)

現場作業の効率化を実現するHiPerIIとISは、起工測量から出来形管理まで全工程で活躍

岩手県北上市の株式会社小原建設様は、東日本大震災によって被災した地域の復旧復興に向けた公共工事を数多く担当している。同社の取り組みは以前、応急仮設住宅の建設測量でイメージングステーションISを活用した事例として取り上げた。今回は、陸前高田市の県立高田高校高台移転造成工事でISとGNSS受信機HiPerIIを活用した事例を紹介する。
同社は一日も早い復旧を果たすべく、工期の予定を2ヶ月前倒しする計画を立てることとなる。同社専務取締役小原様は「東北には今、現場がたくさんあり、早く工事が終わればすぐに次の仕事ができます。限られた人数で多くの現場を請け負うには、工期短縮を実現する技術力がどうしても必要でした」と語る。
同社営業次長高橋様は「これまであまり評価されなかった公共工事における工期短縮が、現在のこの状況下では最も評価されるポイントと考えています」と同社の取り組む姿勢を強調する。
同社工務課土木係新田様は、データコレクタFC-250用ソフトウェア『監督さん.V』を活用して、HiPerⅡとISを状況に合わせて併用することで、作業の省力化を図った。「山を切り崩して造成する現場でしたが、上空視界が開けているエリアが広く、HiPerⅡでのワンマン測量はとても効率的でした。トータルステーションだと視通のない場所では盛り換え点を設けて観測を繰り返す必要があります。従来なら2日はかかる作業も、HiPerⅡならば直接測りたい点に行って測ることができるので1日で済ますことができました。この現場の現況横断はほとんどHiPerⅡで行い、林にかかる範囲だけはISを使いました。その際『監督さん.V』でHiPerⅡとISの観測データを一元管理できるのも大きなメリットでした」と、新田様はトータルステーションとGNSS受信機併用の利点を語る。
小原専務は「震災の前から、起工測量から出来形管理に至る一連の作業を全て自社で完結できるように全社員で取り組んできました。震災後には、地域の測量会社も多くの仕事を抱えており、外注での作業が難しい中で、自社で完結できる高い技術力を持つことこそ東北の建設会社には必要だと考えます」と語る。
新田様は「今までは山間部での工事が多く、HiPerⅡの活躍の場は限られていました。しかし、被災地の復旧工事は違います。広大な範囲に及ぶ盛土や築堤の工事など、GNSSを活用できる現場が今後もたくさん出て来ます」と付け加えた。
小原専務は最後に「出来形管理や情報化施工など国での取り組みは進みつつありますが、岩手県ではまだまだです。しかし、今後数年間は造成工事が多く、マシンコントロールなどさらに進んだ技術が求められてきます。人員を増やせない分、東北の地場の建設会社が生き残るには新たな技術習得が必要だと思います。当社もさらなる技術力の向上を目指し、地域の復興に貢献していきたいです」と地域の将来を見据えた姿勢を改めて強調した。

株式会社小原建設様 インタビュー Movie

ユーザ名:株式会社小原建設
使用機種: 2周波GNSS受信機 HiPerII
      イメージングステーション IS
      データコレクタFC-250用アプリケーション 監督さん.V