農機の自動操舵システム 『Value Line』シリーズを発売

使い勝手と導入のしやすさを追求したエントリーモデル
2024.11.11

株式会社トプコン(本社:東京都板橋区、代表取締役社長 CEO 江藤 隆志)はスマート農業のさらなる普及を目指し、農機の自動操舵システムのエントリーモデル『Value Line』シリーズ(XC1/XR-1-SET、XC1 plus/XR-1-SET)を発売します。

現在、日本の農業は、2020年の基幹的農業従事者数(個人経営で主に自営農業に従事した世帯員)が136万3千人と、2015年に比べ(22.4%)減少するほか高齢化も著しく進行、労働力不足が深刻な課題となっています。そして、農業従事者の減少により、2020年の1農業経営体当たりの経営耕地面積は2009年の1.4倍と、1人当たりの作付面積は拡大し続けています。しかも、農機の操作などの農作業には熟練者の技術に頼らざるを得ないものも多く、農業の生産性を高め安定した食料供給基盤を維持するためには、農作業の省力化や作業負担の軽減が求められます。これらの課題を解決するために、ICT技術を活用した省力化や作業負担を軽減する「スマート農業」を一層推進することが急務となっています。

※参考:農林水産省「2020年農林業センサス」

今回自動操舵システムのラインアップに追加する『Value Line』シリーズは、コンソールのモニターサイズが7インチの「XC1/XR-1-SET」と、10インチの「XC1 plus/XR-1-SET」となります。当社がこれまで培ってきた高精度な自動操舵に機能を絞りつつ、長年にわたり日本の農業とともに歩んできた当社の経験を基に使い勝手を向上しました。加えてスマート農業導入の第一歩として自動操舵システムを検討される方や、2、3セット目を検討されている方に最適なお求めやすい価格帯としたエントリーモデルです。ラインアップの拡充により、自動操舵システムのさらなる活用促進を目指します。

当社は今後も、農業が抱える課題解決に向けたソリューションを提供し、農業のDX(デジタルトランスフォーメーション)に貢献します。

主な特長

ハンドル、コンソール、GNSS受信機のすべてを新設計し使い勝手を向上

『Value Line』シリーズでは、使い勝手の向上を目指し、ハンドル、コンソール、GNSS受信機を新設計しました。
また全ての機器が高い耐水性を持ち、田植え機やキャビンのない小型トラクターでも、突然の雨に対応できるため安心してお使いいただけます。

操作ボタン付き電動ハンドル

自動操舵のON/OFFやA-Bライン作成など、よく使う機能を割り付けた操作ボタンをハンドルに追加。従来はコンソールで行っていた操作を、ハンドルのボタンひと押しで簡単に行えます。

フラットで操作性と視認性の高いコンソール

コンソールには、操作性の良いタッチパネル・フルフラットモニターを採用。モニターサイズは7インチと10インチから選べます。

RTKライセンス標準搭載するマルチGNSS受信機

マルチGNSS対応(GPS/GLONASS/BeiDou/Galileo/みちびき)の受信機で、常時20~30の衛星から信号を取得、中山間地域でも安定した自動操舵が可能です。また、IMU(姿勢制御装置)や電子コンパスも一体化、センサー類を1ヵ所に集約することで、安定した測位を実現しています。

簡単に作業精度2~3cmのRTKが利用可能

お手持ちのスマートフォンやWiFiルーターを用いたRTK(ローカル基準局 / Ntrip / ネットワーク型RTK)を標準で利用できるほか、オプションで通信設定不要な専用端末も用意しています(CL-20)。

WiFiアダプタを標準装備

WiFiアダプタを標準装備していますのでGNSS補正情報を受信するための通信専用端末は不要です。初期投資を抑えつつ高精度なRTKによる自動操舵が可能です。*

* スマートフォンもしくはWiFiルーターでテザリングの設定が必要です。

専用端末なら通信設定は不要(CL-20、オプション)

自動操舵システムの電源をONするだけでネットワークに自動接続、通信設定は不要です。また当社の提供するタスクデータ管理クラウドサービス「TAP Fields」へ、圃場の境界線、A-Bラインなどのデータを自動でアップロードすることができます。

その他

発売時期:2024年11月
出荷開始:2025年1月予定

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