米国子会社が、農業機械自動化製品を開発・販売する豪州の企業を買収

2006.09.26

1,概要
当社の測量機器事業は、2003年から2005年までの売上実績で305億円から478億円へと157%伸長しております。この飛躍的な伸長を牽引しているのは、米国子会社であるTopcon Positioning Systems, Inc.(カリフォルニア)のGPS技術を応用したマシーンコントロール(以下MC)事業であります。
この度、このMC事業を更に大きく発展させるために、新たにAgriculture(農業分野)事業への参入を決定いたしました。この新事業への参入に当たり、オーストラリアにTPS Australia Holdings, Pty Ltd.を設立し、同社を通して、KEE Technologies Pty Ltd.の発行済全株式を取得することといたしました。

2.Agriculture市場の背景
今世紀、世界人口の増加に対応するだけの農業用地を確保することは難しい状況にあります。一人当たりの農業用地の減少が世界的食料不足に直結する危機的な情勢にあるともいえ、そのため農業先進国においては、用地あたりの作付け量・収穫量を向上するための近代的な農業運営が導入されております。
特にGPS機器の普及に伴い、GPSをセンサーとして利用した農業機械の位置制御と作業管理を目的とする農業システムの需要が急拡大する傾向にあります。

3.KEE Technologies社の概要
同社は本社を豪州サウスオーストラリアに置き、農業現場における位置制御技術に関する豊富なアプリケーション知識とノウハウを保有し、高い技術力により農業機械自動化製品の開発・販売を行っている企業です。
販売面では豪州を中心に北米、その他の地域に営業拠点を構えておりました。

4.Agriculture事業への本格参入(KEE Technologies Pty Ltd.の買収)
当社はかねてよりGPSを利用したソリューション事業の多角化戦略を検討しておりました。
このたび急速な成長が見込まれているAgriculture事業への本格参入を加速すべく、当社の子会社であるTopcon Positioning Systems, Inc.(以下TPS)が、100%出資の子会社TPS Australia Holdings Pty Ltd.(以下TPSA)を新設し、同TPSAの全額出資により、KEE Technologies Pty Ltd.(以下KEE Technologies)の全株式を取得することといたしました。

5.KEE Technologies買収の効果
KEE Technologiesが所有する農業機械自動化技術とTPSのGPS及びマシーンコントロール技術との融合を図ることによって、農業の自動化・IT化を実現し農作物の生産効率アップを目指します。
また、KEE Technologiesの持つ高い商品力及び技術力を生かし、TPSの販売網及びマーケティング力とのシナジー効果により、Agriculture分野でトップシェアを目指して参ります。

6.当社基本戦略との関係
今回のKEE Technologies買収が、当社グループ基本戦略の一つである「成長市場分野への進出と次世代事業の育成」に繋がるものと確信いたしております。

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