フルスペック一体型GNSS受信機『HiPer HR』にデジタル無線を搭載!通信コスト不要で広範囲のRTK観測を可能に

2018.11.29

2018年3月に発売したGNSS受信機『HiPer HR』は、米国のGPS、ロシアのGLONASS、日本の準天頂衛星(QZSS)、中華人民共和国のBeiDou*2、EUのGalileo*3といったマルチGNSSに対応するほか、本体の向きや姿勢をリアルタイム補正する、新開発のTILTTM (Topcon Integrated Leveling Technology) 機能を搭載するなど、最先端の技術を満載した小型軽量なアンテナ一体型GNSS受信機です。今回、新たにデジタル無線内蔵型モデルを追加します。通信コストをかけずに、従来よりも広範囲のRTK観測*4が可能です。

デジタル無線内蔵で手軽に広範囲のRTK観測が可能
免許不要、通信費不要のデジタル無線を内蔵しています。外部に無線機を接続することなくシンプルなスタイルで、従来よりも広範囲でRTK観測を行えます。マルチGNSSにおけるすべての衛星のデータを送受信することが可能な大容量通信モードを搭載しました。障害物のある場所でのFix率が格段に向上します。

ポールの傾きを常に監視
9軸MEMS*5を採用し、本体の向きと姿勢を常に監視する新開発のTILT™機能を搭載しています。特にRTK観測時においてポールの傾きをリアルタイムで補正したり、手元にあるデータコレクタに電子気泡管を表示させたりすることが可能で、効率的に正確なRTK観測を行うことが可能です。

すべての衛星、すべての信号に対応
受信可能な衛星測位システムや衛星数が増加することにより、今までは観測に不利であった環境下であっても、RTK初期化時間の短縮や測位率の向上、精度の安定化などに効果を発揮します。受信チャンネルには、受信する信号を固定せず、フレキシブルに受信する信号を変えることができるユニバーサルトラッキング技術を搭載し、さらにチャンネル数も452チャンネルと数多く備え、今後も増加傾向にある衛星数に余裕で対応します。

分離型としても使用可能
スタティック観測*6時には、上空視界を確保するために、タワーを用いてGNSSアンテナを高く上げることが必要な場合があります。『HiPer HR』は外部GNSSアンテナポートを装備し、本体は安全で安心な地上へ設置、外部アンテナのみタワー上へ設置する分離型受信機としても使用可能です。

長時間の連続観測が可能
内蔵バッテリーに加え、取り外し可能なバッテリーも搭載しています。外部バッテリーはホットスワップに対応しており、観測途中でもバッテリーの交換が可能で、長時間の連続観測も中断することなく行えます。

堅牢で小型軽量なボディー
防塵防水性能JIS保護等級IP67に準拠し過酷な現場にも耐えうる耐環境性能を備えています。なおかつ、手のひらに収まるコンパクトなボディーで、マグネシウム合金の採用により取り外し可能な外部バッテリーを含めても、1.14kgと軽量です。

*1 :2018年11月現在で稼動している衛星測位システムについて。Galileoはオプションにて対応。
*2 :一部オプション対応。
*3 :オプションにて対応。
*4 :Real Time Kinematicの略。
リアルタイムに数ミリ~数センチ精度で位置座標を算出するGNSS測位手法。2台のGNSS受信機を使用し、固定局側に設置されたGNSS受信機から移動局側のGNSS受信機へ通信手段を利用して補正データを転送し、リアルタイムに移動局の位置座標を解析します。
*5 :Micro Electro Mechanical Systems の略。
極小レベルの電気部品や機械部品を集積化したシステム。『HiPer HR』のMEMSには、加速度センサーやジャイロセンサー、デジタルコンパスが備わり、9軸を検知しています。
*6 :既知点と未知点にそれぞれGNSS受信機を比較的長い時間設置し、同一時間帯に同じ衛星からの信号を受信することで点間の基線を精度良く観測する方法。

その他
発売時期:2018年11月

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