低光量で蛍光(FA)撮影ができる無散瞳眼底カメラを発売

コンパクトで高画質の眼底撮影ができるハイブリッドタイプ・無散瞳眼底カメラ
2010.01.28

株式会社トプコン(本社:東京都板橋区、取締役社長:横倉 隆)は、高精細な眼底撮影が行える無散瞳眼底カメラ*1TRC-NW8に蛍光(FA)撮影機能を搭載したTRC-NW8Fを1月より発売しましたのでお知らせします。

TRC-NW8Fはカラー眼底撮影に加え、蛍光(FA)撮影*2、レッドフリー撮影*3と3つの撮影を1台で行えるコンパクトな無散瞳眼底カメラです。蛍光(FA)撮影では、無散瞳眼底カメラとして世界で最も低光量のフラッシュ(注1)で撮影できるため、撮影を受ける被検者の負担を大幅に軽減することができます。さらに、オートフォーカス、オートシュート機能(注2)により、対象部位を簡単・確実に撮影できます。また1,230万画素のデジタル一眼レフカメラによるノイズが少なくコントラストに優れた鮮明な眼底像を得ることができます。

TRC-NW8Fは、緑内障/糖尿病網膜症/加齢黄斑変性症などの早期発見・早期治療のニーズに応える、利便性が高い撮影装置として、眼科クリニックを中心に拡販を図っていきます。

(注1): 2010年1月現在、当社調べ 
(注2): 蛍光(FA)撮影時は作動しません

開発の背景
無散瞳眼底カメラは、瞳孔を開く薬(散瞳剤)を使用しなくてもフラッシュを利用し撮影できる眼底カメラで、散瞳型に比べ短時間で検査・撮影が行えます。また簡便さに加え、検査を受ける方の負担も軽減できます。緑内障/糖尿病網膜症/加齢黄斑変性症などの早期発見・早期治療のニーズの高まりとともに需要が世界的に増加しています。一方、糖尿病網膜症のレーザー治療や加齢黄斑変性症の診断には蛍光(FA)撮影が用いられ、緑内障診断にはレッドフリー撮影が用いられます。TRC-NW8Fはこれらのニーズを1台で満たし、効率よく診療が行える無散瞳眼底カメラとして開発しました。
眼科クリニックを中心に、より広く活用いただけるよう、1.患者様の眼に優しい”低光量”、2.簡単操作、3.導入しやすい価格設定等を目指しました。

特長
■カラー・蛍光(FA)*2・レッドフリー*3と3つの撮影を1台で行うことができます。
■患者様の眼に優しい赤外光観察、低光量撮影ができます。
カラー撮影では、通常の約1/4の光量で撮影ができる低侵襲モードを搭載し、撮影による縮瞳*4が少なく短時間での連続撮影が可能です。
また、FA撮影でも、当社従来機(無散瞳)眼底カメラと比較して、約1/2の光量で撮影ができる為、患者様の負担を大幅に軽減することができます。
■オート撮影機能により熟練不要の簡単操作です。
オートフォーカス・オートシュート*(シャッターチャンスを自動的に判断し撮影を行う)機能により、タイミングを逃さず簡単、確実な撮影が行えます。 *FA撮影時オートシュートは作動しません。
■緑内障診断に有用なレッドフリー撮影用フィルターを標準装備しています。
■スタンドアロン設置から眼科ITソリューション連携まで、幅広い運用に対応します。

仕様

撮影画角45°
撮影種類カラー撮影、レッドフリー撮影、蛍光(FA)撮影
撮影可能瞳径φ4.0mm以上/小瞳孔絞り時:φ3.3mm以上
被検眼の屈折異常を補正するフォーカス範囲0:-13D〜+12D(スプリット輝線使用域)
-:-33D〜-12D
+:+9D〜+40D
固視標内部固視標/外部固視標のいずれかを選択可能
内部固視標:中心・周辺/左右眼自動検知/任意位置プリセット可能
撮影の補助機能オートフォーカス機能(スプリット輝線使用域でのみ作動。ON/OFF可能)
電源電圧・周波数AC100V 50-60Hz
電源入力通常100VA 最大400VA
大きさ本体274(W)×508(D)×536〜566(H)mm
質量本体23.6Kg

その他
医療機器認証番号 :221AABZX00175000
発売:2010年1月  

用語解説
*1無散瞳眼底カメラ : 瞳孔を開く薬(散瞳剤)を使用しなくても、撮影できる眼底カメラです。
*2蛍光(FA)撮影 : 蛍光色素を血管内に注入して眼底を検査・撮影する手法です。血管内の血流状態を観察・撮影することができ、網膜の精密な診断を行うことができます。
*3レッドフリー撮影 : 緑内障の検査において網膜にある視神経線維を診るために、特殊なフィルターを眼底カメラに挿入して撮影する手法です。
*4縮瞳 : 瞳孔が縮むことを言います。無散瞳眼底カメラでは撮影時に照らすフラッシュの光で瞳が縮小します。光量が多いと瞳孔の大きさが元に戻るのに時間がかかります。

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