3Dディスプレイのクロストーク検査に最適な計測器を発売
3Dテレビ高画質化改善の決め手であるクロストークの検出、輝度・色度測定ができる色彩応答度検出器 RD-80SA株式会社トプコン(本社:東京都板橋区、取締役社長:内田 憲男)の子会社である株式会社トプコンテクノハウス(本社:東京都板橋区、取締役社長:山﨑 倫敬)は、アクティブシャッター方式3Dディスプレイのクロストーク検出と輝度・色度測定ができる色彩応答度検出器RD-80SAを開発し、7月末より販売を開始します。
色彩応答度検出器は、ディスプレイの動画表示評価に関するレスポンスタイム(応答速度)やフリッカ(チラつき)の測定に加え、輝度、色度、色温度の計測にも対応する計測器で、3Dテレビの開発・生産において、画質の改善や品質管理を行う上で重要な計測器です。
アクティブシャッター方式3Dテレビは、映像を左右の眼に分離して左右交互に切り替えて表示しますが、それぞれの映像が反対側へ瞬間的に残像として混入し、映像がぼけたり、二重に見えるクロストークと呼ばれる現象が発生することがあります。そこで、各テレビメーカーは、立体映像の画質低下をまねくクロストーク低減を図る為、LEDの高速点灯や4倍速化など、さまざまな工夫で3D画像の画質向上を図っています。
色彩応答度検出器RD-80SAは、このクロストークの微弱光検査の他にチラつきの検査に対しても、小さいフリッカ光(輝度差約0.04cd/m2程度)を検出でき、かつ0.1~10,000cd/m2(標準の光A)の幅広い輝度レベルを80μsの応答で計測できるなど、1台で多彩な計測検査に対応できます。
「3D元年」と呼ばれた昨年から国内外主要メーカーの商品ラインアップも充実化が図られ、3Dテレビ市場は世界的にも大きな伸長が期待されています。当社は、今後もきめ細かい検査ニーズに応える多彩な光計測機器の提供を通じて、お客様の業務品質や検査効率の向上に貢献していきます。
【特長】
- 測定位置をスポットで視準しながら、レスポンス(応答)や輝度・色度測定ができます。
- アクティブシャッター方式3Dディスプレイのクロストークの微弱光を検出できます。
- 約1秒で輝度を高速に測定できます。
- 輝度差約0.04cd/m2程度のS/Nの小さいフリッカ光の検出が可能です。
- 液晶テレビ・モニター・モバイルなどのFPDパネルのレスポンスやGray to Grayが測定できます。
【主な測定用途】
- アクティブシャッター方式3Dディスプレイのクロストーク微弱光の検出、輝度、色度、色温度など
- テレビ、PC、ナビゲーション画面、携帯電話画面等のFPDのレスポンス、輝度、色度など
【仕様】
受光素子 | 光電子増倍管 |
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測定角 | 2° 固定 |
測定距離 | 350mm ~ ∞ (対物レンズ金物先端からの距離) |
測定内容 | x、y、L (x,y : 色度、L:輝度) u’、v’、L (u’ v’ : 色度、L:輝度) X Y Z(X、Y、Z:三刺激値) Tc、duv、L (Tc:色温度、duv:偏差) |
測定輝度範囲 | 約0.1 ~ 10,000cd/m2(標準の光Aに対して) |
輝度 | ±3%以内(標準光源A、オートレンジにおいて) |
色度1 | ⊿x、⊿y:±0.004以内(標準光源A、オートレンジにおいて) |
色度2 | ⊿x、⊿y:±0.01以内(O-55、Y-48、A-73B、IRA-05、T-44) ⊿x、⊿y:±0.03以内(R-61、B-46、V-44、G-54) |
測定時間 | 約1秒 (SINGLE測定、Yフィルタのみ、レンジ4固定、自動キャリブレーション未実施) |
アナログ出力応答速度 | 80μsec以下 ※アナログ出力応答速度とは、ファンクションジェネレーターによる方形波で駆動したLEDを測定した場合、本器のアナログ出力がピーク値の10%から90%に到達するまでの時間です。 |
【その他】
発売:平成23年7月
価格:2,079,000円(税込み)
販売目標台数:100台(年間