トプコンGNSSシステムが、中国・安徽省の固定局ネットワークに選定されました

2010.06.24

トプコンの米国100%子会社であるトプコン・ポジショニング・システムズ社は、中国・安徽(アンホイ)省のGNSS*1固定局ネットワークシステム*2に、トプコン製GNSS受信機及びソフトウェアが選定されたことを発表いたしました。

安徽省政府は測量インフラの改善と近代化を目的に、省内全域でネットワーク型RTK観測*3を可能にするGNSS固定局ネットワーク『AHCORS(Anhui Province Continuously Operating Reference Station Network)』を構築します。安徽省は省内及び近隣地域に常時稼動する固定局を最大で100箇所設置し、ネットワーク型RTKやDGPS*4の補正データをユーザーに配信する計画です。

今回の公開入札では、トプコンの固定局用GNSS受信機「Net-G3A」とチョークリングアンテナ「CR-G3」が56セット、全固定局を制御するソフトウェア「TopNET」、さらにRTK移動局用受信機「GR-3」2セットが選定されました。

Net-G3A受信機には「Paradigm G3チップ」を搭載。ユニバーサルトラッキング技術により、稼動中および将来運用予定の3種のGNSSシステム、GPS・GLONASS・Galileoの信号が受信可能です。中核となるソフトウェア「TopNET」は、受信機の遠隔操作、データのストリーミング、データやコマンドのダウンロード、システム状態の表示、ユーザーアカウントの管理、その他のオプション機能を搭載した、包括的な固定局用ソフトウェアパッケージです。

トプコンは世界各地で急速に進められているGNSS固定局のインフラ整備に対応し、業界をリードする技術と製品を提供しています。

*1 Global Navigation Satellite Systemの略で、地球上の位置を決定するための測位衛星システムの総称。米国のGPS、ロシアのGLONASSが稼働中。EUはGalileoを、中国はCompassを構築中。
*2 GNSS受信機を区域内の複数の固定点に設置し、衛星電波を常時受信して解析。取得したデータを電話回線やインターネット、無線等でユーザーに配信する、位置情報のインフラストラクチャー。
*3 固定局ネットワークからの補正情報を利用した観測手法。リアルタイムにセンチメーター精度で位置を求めることができる。ユーザーは自分で基準局を設ける必要がなく、ネットワーク内ならどこでも1台のGNSS受信機で高精度な測量が行える手軽さが大きなメリット。RTKはReal Time Kinematicの略。
*4 基準局のデータを補正情報として利用する測位手法の一つで、RTKに比べ安価な受信機を利用できる。精度は数m程度が一般的。DGPSはDifferential GPSの略。

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