【SOKKIA】 うるう秒に伴うGNSS受信機への対応について(補足・12/28追記)

2016.12.28

拝啓 
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

12月14日付けトピックスにて、うるう秒に伴うGNSS受信機への対応をご案内いたしました。
つきましては、本案内に記載されていない各製品の対応を含め、改めまして下記のとおりご案内申し上げます。

なお、12月28日付けといたしまして、体裁を整えさせていただくとともに以下の項目を追記いたしました。

以上、よろしくお願い申し上げます。

敬具


国際地球回転・基準系事業(IERS: International Earth Rotation and Reference Systems Service)より2017年1月1日に、+1秒のうるう秒が挿入されるという案内がございました。そのため、協定世界時(UTC)は 1 秒間調整されることになります。GLONASSはこのUTCをベースとしておりますので、今回のうるう秒を割り当てる必要がございます。
弊社のGNSS受信機はGLONASSを含む衛星情報を使用しております。そこで、うるう秒に伴うGNSS受信機への対応を以下にご案内いたします*

*なお、GPS、Galileo, BeiDou、QZSSはUTCを採用しておりませんので、観測自体に問題はございません。

1. うるう秒の挿入実施日

うるう秒の挿入は2017年1月1日(日)、日本時間9:00の直前に行われます。

うるう秒日程時間(24時間表記、日本時間)
+1秒2017年1月1日(日)8:59:59
8:59:60(うるう秒)
9:00:00

2. 各製品の対応について

2-1. ファームウェアのアップグレード対策があるGNSS受信機

ファームウェアのアップグレード対策があるGNSS受信機に関しては、12月14日付けトピックスを参照ください。
12月14日付けトピックス

なお、うるう秒の挿入実施日以降、初めてスタティック観測等の後処理型の観測を行う際には、観測(データの記録)を行う前にNVRAMクリアを行い、衛星信号を20分間中断なく受信してアルマナック(衛星の軌道暦情報)の更新を行ってください。
古いアルマナックのまま観測した場合、後処理解析においてエラーが発生する場合がございます。
(2017年1月17日訂正)

※ GNR5は、初期出荷より対策済みファームウェア(Ver.5.1b11)がインストール済みです。

2-2. ICT(MC)製品の3D-MC/GNSSレシーバ

  • うるう秒挿入後は、GNSS受信機の設定の初期化として「レシーバの初期化」を行うことで、受信が早くなります。
  • レシーバ初期化により、これまでの測位情報から得られたアルマナック(衛星の軌道暦情報)がレシーバ内部に記録されておりますので、一旦これをクリアします。
  • レシーバ初期化は移動局だけでなく固定局でも行う必要があります。ショベルシステムのような2つレシーバを内蔵(MAIN/AUX)しているものは、両方とも初期化を行ってください。

初期化の手順については、こちらをご覧ください。
3D-MCの「レシーバの初期化」について

2-3. IP-S3 HD1への影響

2017年1月1日以降に取得する走行データにおいて、以下の影響が想定されます。

【影響】
Mobile Master Officeにおいて、基地局データとしてGLONASS衛星を含むRINEX(Ver.2.10, 2.11, 3.0x)ファイルを読み込んで解析する場合に、GLONASS衛星の時刻が1秒ずれて解析が行われることが想定されます。この場合、軌跡の解析時に解析エラーもしくは精度を著しく損なう恐れがあります。

【ご注意】

  • Mobile Master Officeでの解析時に、基地局に使用するデータにGLONASS衛星を含むRINEX(Ver.2.10, 2.11, 3.0x) ファイルをご使用にならないようお願いします。
  • Mobile Master Fieldでの計測作業には影響ありません。Mobile Master Officeでの解析時に上記データを使用する必要がある場合は下記の対応をお待ちいただけますようお願いします。
  • TPSファイルおよびGLONASS衛星を含まないRINEX(Ver.2.10, 2.11, 3.0x)については、影響ありませんのでご使用頂けます。
  • RINEX Ver.2.12についてはMobile Master Officeでは対応しておりません。

【対応】
年初にMobile Master Officeのうるう秒対策版プログラムを配布いたします。日程等は改めてご連絡させて頂きます。

IP-S2, IP-S2 Liteについては影響ありません。

2-4. なお、ファームウェアのアップグレードを行った受信機で、うるう秒挿入時を跨いでご使用する際には以下にご注意ください。

  • うるう秒挿入の前、24時間以内にNVRAMをクリアし、20分間中断なく受信してアルマナック(衛星の軌道暦情報)を更新してください。
  • 前項の措置を行わずにご使用された場合、うるう秒挿入後に短時間、RTKとネットワーク型RTKにおいて測位解が得られにくくなる恐れがあります。その場合は、NVRAMをクリアしてアルマナック(衛星の軌道暦情報)を更新してください。

2-5. 上記以外の製品、及びファームウェアのアップグレードを行わない場合の対応については、以下のとおりです。

  • うるう秒挿入が実施された後、数時間もしくは1日のあいだ、RTKとネットワーク型RTKにおいて測位解を得られにくくなる恐れがあります。
  • うるう秒挿入時から1月2日9時までの間に動作が不安定な場合は、NVRAMをクリアし、基準局及び移動局共にGLONASS受信をOFFにしてご使用ください。
  • うるう秒の挿入実施日以降、初めてスタティック観測等の後処理型の観測を行う際には、観測(データの記録)を行う前にNVRAMクリアを行い、衛星信号を20分間中断なく受信してアルマナック(衛星の軌道暦情報)の更新を行ってください。
    古いアルマナックのまま観測した場合、後処理解析においてエラーが発生する場合がございます。
    また、うるう秒挿入時から1月2日9時までが観測時間に含まれる場合、解析処理時にGLONASSをOFFにしてください。
    (2017年1月17日訂正)
  • RINEXファイルを作成した場合、RINEXファイル内のうるう秒情報の値が不正確である場合があります。
  • 1月2日9時以降は通常通りご使用できます。2017年1月1日 9:00のうるう秒挿入後からの1日間GNSSをご利用にならない場合は対応の必要はございません。また、前日にGLONASS受信をOFFにした方は、ONに戻していただいて構いません。なお動作が不安定な場合にはアルマナック(衛星の軌道暦情報)を更新するため、NVRAMのクリアを実施してください。

以上

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