トプコン、本社2号館のリノベーション完了 

戦前からの建物に新たな息吹を。人と技術が育つ未来志向の拠点へ
2026.02.03

株式会社トプコン(本社:東京都板橋区、代表取締役社長:江藤 隆志)は、本社敷地内にある2号館の耐震改修および増築工事を完了し、2026年2月5日に竣工いたします。 

2号館は1935年に南棟、1937年に北棟が竣工した鉄筋コンクリート造の建物で、戦前から続くトプコングループのものづくりの原点を象徴する施設です。今回のリノベーションでは、建物が持つ歴史的価値を尊重しながら、現代のワークプレイスに求められる安全性や機能性を備えた空間へと再生しました。開放感と人の交流を育む設計により、技術と人材を育てる未来志向の拠点として新たな役割を担います。 

昭和初期の鉄筋コンクリート建築を次世代へ 

当社は1932年、服部時計店精工舎の測量機部門を母体に東京光学機械株式会社として創業しました。1930年代に誕生した2号館は、昭和初期の鉄筋コンクリート建築の先進性を象徴する建物です。
設計を担ったのは、「コンクリート博士」と称される建築家・阿部美樹志氏(1883年ー1965年)。鉄筋コンクリート工学の第一人者である阿部氏は、米国イリノイ大学やドイツ・ハノーバー工科大学で学び、阪急百貨店、日比谷映画劇場など、日本の近代建築史に名を残す数々の建築を手掛けました。

コンクリート博士・阿部美樹志
出典:岩手建設工業新聞(2018)
2号館建設時の強度計算書と設計図面書

阿部氏による当初の設計は、柱を最小限に抑えた大空間や光を取り込む大開口部など、開放性を重視した大胆なものでした。

光を取り込む大開口部

2号館は当時の本社工場の生産・開発の中核施設として計画され、多くの従業員が働くものづくりの作業環境にふさわしい空間設計が採用されていました。
しかし、長い年月の中で実用性が優先された時期には、外壁に配管が露出したり、中庭に設備が増築されるなど、当初の設計思想が損なわれる状況となっていました。

リノベーション前(左)と現在の2号館中庭(右)
旧2号館の点群アーカイブ画像

そこで、配管や仮設物を丁寧に撤去し、耐震補強を目立たない形で施すことで、竣工当時に重視されていた風通しの良さや人が行き交い対話する抜けの良い空間、開放的な建築の表情を取り戻しました。当初の設計思想を受け継ぎつつ、現代にも通じる共通の価値観を体現するワークプレイスとして再生しています。

講堂
カフェテリア
2号館工場エリア

地域とともに歩む拠点として

1930年代に建てられた2号館は、合理的な構造や開放的な空間計画に当時の先進性が見られる建屋です。今回の改修では、その設計思想を尊重しつつ耐震補強や機能改善を行い、歴史を大切にしながら現代の要件を備えた建物として再生しました。

創業期より板橋に拠点を置く当社は、90年以上にわたり地域とともに歩んできました。帰宅困難者対策に基づく災害備蓄の整備や食品寄付など、平時から地域と連携した取り組みを続けています。また、2017年には志村警察署と「大規模災害時における施設等の提供に関する協定」を締結し、庁舎が使用不能となった際には当社施設を代替として提供します。

こうした取り組みを通じて、創業の地・板橋で育まれてきた当社の精神と歴史を未来へとつなぎながら、モノづくりの原点を大切にしつつ、再生した2号館を次世代の技術開発を支える場として発展させてまいります。

建物概要

面積/構造 
 延べ床面積:8,100平方メートル(㎡)
 建築面積:2,700平方メートル(㎡)
 構造:RC(鉄筋コンクリート)

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