「自律した強い個」が輝く、『個を活かす組織』へ。
プロフェッショナル集団としてのトプコンを確立し、新たな価値創造にチャレンジし続ける。

取締役
常務執行役員
総務・人事・法務本部長
サステナビリティ推進担当役員
渡邊 玲子

「TOPCON2.0」の実現に向けて

  トプコンでは、『組織の中の個』から『個を活かす組織』となることを、組織・人材戦略の軸に据えています。この軸は、MBOや非上場化後であっても変わることはありません。むしろ、当社自身が大きな転換点にあるからこそ、さらに力強く推進する必要があると考えています。

当社は「TOPCON2.0」として、「日本のモノづくりを武器にグローバルでのさらなる飛躍を実現」することを長期ビジョンに掲げています。刻々と変化する事業環境の中で企業が次のステップへと歩を進めるには、ぐっと踏ん張るべきタイミングが必ず訪れます。当社にとっては、まさに今がその時です。

「TOPCON2.0」では、各事業が最大限の成長を計画・実行しながら、リスクをとることを恐れず、スピード感を持って将来の成長の柱となる新規事業を創造することを目指していますが、それに向けては、従来の日本企業の通例であった上意下達の「階層型」組織からの脱却が不可欠です。そのため、社員には一人ひとりが「自律した強い個」になること、そして「プロになる」ことを強く求めています。

“個”の育成と、個に選ばれる“組織”づくりを両輪で

 自律の本質は、「自分で考えて決める」ことにあります。つまり、「自律した強い個」とは、組織における自らの存在価値を問い続け、主体的に仕事に取り組む人を指します。また、専門スキルの習得に向けて自らが努力を怠らないことはもちろん、他者にも働きかけることができる人材が、当社におけるプロフェッショナルです。例えば、単独の仕事であっても、濡れた雑巾を水がなくなるまで絞りだすように、自分で事象を深く考え、正しい方向性を見つけ、それに向かって着実に行動する、自分の中に絶対的な判断基準を持ち、迷った時には立ち返る、決めたことは自責でやり抜く、さらに、有益な情報を周囲に提供し、たゆまず助言し続ける。こうしたスキルやマインドを持つ「自律した強い個」が課題に合わせて有機的に結びつき、各々の専門性においてリーダーシップを発揮する柔軟性のある「プロジェクト型」組織への転換を図る。そして、たとえ思うようにいかないことがあったとしても、さあ次へ!と前進できる組織風土を醸成する。これが、『組織の中の個』から『個を活かす組織』へ、の真意です。

 同時にマネジメントとしては、自律した個に“選ばれる”組織づくりを進めることが重要です。個々の社員が当社で働く意義を見いだし、自身が望むキャリアを実現できるよう、さまざまな人事施策を通じて社員の成長にコミットしていく。これこそが、私の最大のミッションです。

 当社はこれまで、さまざまな挑戦を繰り返してきました。時には失敗と呼べるものも経験しました。しかし、そこで先人たちが歩みを止めなかったからこそ、誰も成し遂げなかった技術や製品を生み出し、各市場でのポジションを確固たるものとしてきました。過去の延長線上にはない不連続な時代のなかで、今こそもう一度、臆することなくチャレンジし続けることができるトプコンを再組成していきます。

検索

Search