中期経営計画2016説明会

開催日2014年4月25日
場所東京都千代田区 新丸ビル コンファレンススクエア
説明者代表取締役社長 平野 聡

プレゼンテーションの要旨

「中期経営計画2016」で目指す方向として、「独創的な発想で利益ある持続的成長を実現しグローバルトップを目指す!」ことを掲げました。また、新たな標語である”Creativity & Growth”を指針とし、ビジネスドメインとして成長市場にフォーカスし”成長市場で事業を拡大”していきます。「中期経営計画2016」では、次の3つの戦略を実行し、「ROE 20%を目標!」とすることを掲げました。

「戦略1」は”新規事業の開拓と基盤事業の強化”です。中計最終年度(2016年度)の新規事業の目標比率を、全社では51%、ポジショニング・カンパニーは60%、スマートインフラ・カンパニーは50%そしてアイケア・カンパニーは38%と設定しました。

「戦略2」は”破壊的戦略商品の上市”です。「中期経営計画2016」期間中に全社の”新製品投入”数を65機種(昨年度の実績30機種)に増加させます。その中でも、戦略的商品は45機種に増加させる計画です。

「戦略3」は”グローバル人材の積極的活用”です。現在のトプコングループは、全社員の60%が日本人以外で構成されています。海外連結子会社の社長は53社中45社(85%)がノンジャパニーズであり、適材適所をグローバルに展開しています。

(事業別戦略)

“ポジショニング・カンパニー”の基本方針は、「GNSS(GPS)を基盤として自動化施工(ICT)とIT農業を加速」です。新規事業として、”ICT自動化施工事業(市場規模1,100億円)”ではSitelink3Dによる3次元から4次元管理への進化とOEM事業の推進、”IT農業事業(市場規模2,000億円)”では自動肥料散布や収益予測への進化及びOEM事業の強化を推進します。尚、OEM事業は建機向け、農機向けともにメーカーのOEMが本格化する急成長ステージに差し掛かっており、今後の伸長が期待されます。

“スマートインフラ・カンパニー”の基本方針は、「測量事業を基盤として新規事業を強化」です。新規事業として、”建築BIM(市場規模400億円)”では本年1月投入の新製品によりBIM市場での成長を主導、”ICT防災(市場規模300億円)”で はインフラ劣化高速診断システムを投入、”土木BIM(市場規模400億円)” では先進センサーとクラウドソリューションを投入する計画です。そして、ロボット生産によるコスト削減を行い、競争力を強化してまいります。

“アイケア・カンパニー”の基本方針は、「検査・診断分野を基盤として予防~治療分野を強化」です。新規事業として、スクリーニングや治療・予後管理等のOCT新規事業分野の開拓を通じて売上伸長を目指します。”OCT新分野(市場規模300億円)”では眼底から様々な疾患を可視化できるOCTを応用した新製品を投入します。”予後管理(市場規模 300億円)”では誰でもはかれるOCTによりクラウドを活用した予後管理ビジネスを創出し、”スクリーニング(市場規模820億円)”では誰でもはかれるOCTによりスクリーニングビジネスの拡大を行い、 “治療器(市場規模700億円)”ではパターンレーザと誰でもはかれるOCTの融合によるシナジー製品を投入します。そして収益性の向上を目指します。また、米国FDA対応強化として、専任チームを編成(T-GREAT)し6名体制に強化いたします。

主な質疑応答

  • 2015年度の計画は前年の中計値と変化ないが、この計画に対する自信は変化したか、またその具体的な要因は?

    2013年度は公表値を達成し非常に大きな自信となった。また、市場が活性化してきている事、そして3カンパニー共にユニークな商品及び技術が実ってきた結果が業績を支えており、それを加速していく事は可能と考える。

  • 農業はOEMの比率が高いが、OEMを伸ばしながら、どの様に自社のビジネスを展開していくのか?

    OEM事業は相手があるため控え目な数字を入れているが、アフターマーケット(後付け販売)は自分達で行う事業であり的確な数字が反映されている。OEMはもう少し大きくなると見ても良いと考える。

  • ICT自動化施工の4次元管理は、ソリューションビジネスを目指してビジネスモデルを変えるものか?建機メーカーと競合しないのか?

    ハードウェアとファームウェアを売るビジネスに、現場管理システムを販売するビジネスが加わる事で、少し変わっていく。Sitelink3Dは当社が既に商品化しており、顧客がこのシステムを活用すれば、そのまま我々の事業になっていくと考える。

  • 油圧ショベル向けのOEMはいつ頃スタートするか?

    OEM先の都合があり当社からは開示できない。某建機メーカーによると、今年度の早期に出すとある。油圧ショベルはブルドーザーに対して数倍の市場があると想定しており期待している。

  • 3D OCTのFDAの取得はいつ?

    今期の上半期には取得したいと考えている。

  • アイケアは最後の追い上げでかなり回復した。これは、欧州の経済環境が良かったのか、継続するものなのか?

    一番大きな市場は欧州だが、市況は決して良くない。この結果が出せたのは、OCTの販売好調による。

  • ポジショニングの中計で、OEM比率の増加により利益率は悪化すると想定していたが、この利益率の改善の要因は?

    一般消費者向けのカーナビと違い、アフターマーケットもOEMもそれほど利益率は変わらない。OEMは、ボリュームディスカウントがあるが、我々は同時に原価低減も行っていく。

  • 中計の成長のスピードについて、建機・農機のOEMの普及が加速した場合にもっと上にいく可能性はあるか?

    従来はアフターマーケットで販売してきたが、現在長い年月をかけて準備してきたOEMがやっとスタートした。今後はOEMが加速する事によりの計画値はかなり確実に近いと考えている。

将来見通しに対する注意事項

本資料に記載の業績見通し並びに将来予測は、資料の作成時点において入手可能な情報に基づき、計画のもとになる前提、予想を含んだ内容を記載しております。

実際の業績は、今後の事業領域を取りまく経済状況、市場の動向により、これらの業績見通しとは異なる場合がございますので、ご承知おきいただきますようお願い申し上げます。

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