2023-01-25

【トプコンの歴史④】なぜ、トプコンではダイバーシティが進んだのか?

目次

「医・食・住」の社会的課題をDXソリューションで解決するトプコン。

そのビジネスフィールドは世界中に広がり、多様な国籍やバックグラウンドを持つ社員が事業に従事しています。

今回は、トプコンのダイバーシティについてのお話です。

トプコンの歴史①創業期「なぜ、トプコンのはじまりは光学機器だったのか?」

トプコンの歴史②1970年~「なぜ、トプコンは早くからグローバル市場を開拓できたのか?」

トプコンの歴史③1994年~「なぜ、トプコンはソリューション提案企業になれたのか?」

 

海外M&A戦略を積極的に

1970(昭和45)年からの海外子会社の設立、また1990年代以降の海外技術ベンチャー企業のM&Aなどが奏功し、2011(平成23)年、トプコンの海外売上高比率は70%超となりました。また社員の半数が海外事業に従事するグローバルカンパニーとなり、社員構成の変化とともに、社員の価値観も多様化していきました。

そこで同年、グループ共通の価値観として「TOPCON WAY」を制定。制定にあたっては、若手メンバーも入れたプロジェクトチームを立ち上げ、海外関連会社の意見も取り入れました。

このとき、生まれたのが「トプコニアン(Topconian)」という言葉でした。国籍や性別を問わずトプコンで働く社員を指す言葉で、異なる国籍や価値観を持つ多様な社員たちが、共通の方向に向かって進んでいこうという意志を表しています。

共通の企業文化を意識的につくる

こうした流れを受け、創立85周年を迎えた2017(平成29)年、全社員の構成比は日本32%、北米27%、ヨーロッパ21%、アジア・オセアニア10%、中国9%という内訳に。

また海外売上高比率も約80%となり、グローバル企業へと成長を遂げました。そこで、新たな「TOPCON WAY」を発表。経営資源の一つであるグローバル性と多様性をより発揮し、自立的な組織風土を醸成するために、国境や会社の枠を超えて共有する価値観を「経営理念」と「経営方針」に分けて明確化しました。「経営理念」では、スマートインフラ、ポジショニング、アイケアの各部門が進めてきた事業展開により、前年の第二次中期経営計画説明会で発表した「医・食・住」を通じての社会貢献を前面に打ち出しました。

平野聡現社長は、海外ベンチャー企業のM&A戦略の成功の秘訣を、「経営トップに経営の権限と責任を持たせること。新しい会社を迎え入れるということは、そこで働く多様な人たちが仲間入りするということ。その人たちに生き生きと仕事をしてもらうことが一番重要です。あとは信頼」と話します。

1994(平成6)年の「AGTEK社」買収以降、現在まで約40社の買収や提携をしており、そのほとんどが海外の技術ベンチャーでした。「適材適所を世界に求めたら、自然にこうなった」と平野社長。世界中で働く社員は、就業中に「なに人ですか?」と聞かれたら「トプコニアン」と答えます。共通の企業文化を意識的につくっていくことで、ダイバーシティ&インクルージョンを実現しました。

 

なぜ、トプコンではダイバーシティが進んだのか?

―国籍や人種関係なく、“トプコニアン”としての意識を持ち、同じ方向に向かっているから

~おわり~

トプコンの歴史については、こちらもご覧ください。

https://www.topcon.co.jp/about/history/