尖ったDXで、世界を丸く。

DX(デジタルトランスフォーメーション)銘柄(※)に選ばれたトプコン。長年培ってきた光学と精密計測技術をベースに、「医(ヘルスケア)」「食(農業)」「住(建設)」という3つの分野で、デジタル化による事業変革を支援。売上比率は8割が海外、社員の7割が外国人というグローバル企業へと成長した。どういった戦略でDXを推進してきたのか、平野聡社長に話を聞いた。

※6月7日に3年連続DX銘柄に選定

フォト:代表取締役社長 CEO 平野 聡
代表取締役社長 CEO 平野 聡
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デジタル化で課題解決

 ――トプコンは「『医・食・住』という成長市場における社会的課題を解決し、豊かな社会づくりに貢献します」を経営理念として掲げています。

「医・食・住」はいずれも700兆円前後の巨大マーケット。しかし世界中でデジタル技術の進化によるディスラプション(破壊的イノベーション)が進む中、これらの分野ではIT(情報技術)化、自動化が遅れています。当社が得意とするセンシング・制御技術と(あらゆるモノがネットにつながる)IoTやネットワークを生かせば、業務をデジタル化してワークフロー変革が起こせる。そこで3分野のDX推進にリソースを集中し、事業拡大を図っています。

 ――そのきっかけとなったのが、1994年に建機を自動制御する技術を開発する米国のベンチャー企業の買収だったそうですね。

当時、既に当社の測量機器のデータを活用したCAD(コンピューターによる設計)が使われていました。しかし、せっかくデジタル化した設計図も紙に印刷して使うなど、建設現場はアナログのまま。データを活用すれば、建機を自動で動かすことができる。ならば測量、設計、施工、検査というワークフローをデジタルデータでつなげば、もっと工事全体を効率的に進めることができるはずだと気付きました。

 ――工場の組み立て作業を自動化するように、建設工事の自動化を図ったのですね。

28年前の気付きを実現させるため、その後、積極的にM&A(合併・買収)を続け技術を取り込み、自動化施工システムなどのソリューションを開発してきました。いま建設現場は人手不足や高齢化といった社会的課題に直面しており、デジタル活用による業務変革が不可欠となっています。当社の取り組みはそれら課題を解決する今で言うところのDXそのものであったと自負しています。

図:DXによる「医・食・住」のイノベーション

ニュートラル戦略の強み

フォト:平野 聡

――農業のスマート化にも貢献されていますね。

GPS(全地球測位システム)を活用して建機を自動コントロールする仕組みを活用して、農機の自動運転を実現。さらに生育状況などのデータを取得して営農サイクルを見える化することで、単なる自動化ではなく、農業の工場化を可能にしました。世界的な人口増加に伴う食糧不足への懸念が高まる中、省力化はもちろん、生産性や品質の向上につながっています。

――医療では眼健診の新たな仕組みづくりに取り組んでいます。

高齢化で、眼疾患が増加しています。早期発見、早期治療が重要ですが、眼科医師の不足が世界的に課題です。そこで独自の光学技術を駆使して、フルオートで眼の測定や撮影ができる装置を開発。海外では、かかりつけ医や眼鏡チェーン店など身近な場所で、眼健診が可能なDXを実現しました。

――今後の事業展開について教えてください。

「医・食・住」の3分野におけるDXを支援する戦略は変わりません。いずれの分野も本格的なデジタル活用は始まったばかり。デジタル化する余地が大きい分、我々が活躍できる場面も多い。重要なことはデータを活用して変革の恩恵を得るのはお客様。当社の役割は価値創出の源泉となるデータ取得と、その仕組みを提供することで、オープンかつニュートラルな立場で進めていきます。今後も未来を見通す目を養い、チャレンジ精神を発揮して、DXの実現を通し、様々な社会的課題の解決に取り組んでいきます。

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※デジタルトランスフォーメーション(DX)銘柄とは東京証券取引所(東証)に上場している企業の中から企業価値向上につながるDXを推進するための仕組みを社内に構築し、優れたデジタル運用の実績が表れている企業を経済産業省と東証が選定する制度


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